女医さんとの逢瀬は美しく儚く終わり

いきなり食事に誘ったのはまずかったか？
露骨に嫌そうな顔してたし。
全員と連絡先交換したから、他の男性からも声はかけられているはず。
自分もその他男性になっているのだろうか・・・

「婿」希望のにおい・・・（お近づきになった方編）

とりあえず今日はありがとうございましたのLINEを送り待つ。
夜8時頃に女医さんから無事返信あり。（良かった）
翌日もKINEでやり取りが続きました。

あまり家柄やお金持ちを羨むような話はまずかったですね。
その辺も変に委縮せず、笑いに切り替えてこなしました。

とんとん拍子に食事の約束もして、夜はLINEでいろんなお話をしました。
LINEで話が続くにつれ、お互いの状況や家族の話もするように。
このあたりから不穏な空気が漂う・・・
「まつたけさんは、家に来てもらうことは考えてますか？」
ん？、家？何、どういう事だ？

努力ではどうにもできない条件＝婿入り

「まつたけさん、お名前に漢数字の二があるので次男ですか？」

そう、私は下の名前に「二」がある。（誠二や浩二など）
一般的に次男につける名前。
しかし私は、生後まもなく亡くなってしまった兄がいるのだ。
私が生まれた頃には兄はすでにいないので、まったく記憶はない。
それが何の関係があるのか？

「はっ！婿入りか！」
そうか、女医さんはもし結婚となった場合私は次男であり婿に来てくれないかと言っているのか。
私は長男だ。
プロフィールに長男と書いたはず・・・そういえば書く欄がなかった。
確か会話の中で女医さんは長女と言っていた。

正直、婿に行くなんて発想はまったくなかった。
別に婿入りでもいいのだろうか？
私以外の兄弟は妹のみ、すでに嫁に行っている。
つまり自分が婿に行けば、何十年以上続いたまつたけ家の家系はすべてなくなる。
たいした家柄ではないけど、家紋もある。
いいのか？こんな事自分が決めて良いのだろうか？

今まで一回も考えたことがなかった家系を背負う責任。
家系がどうこうより自分のことが大事・・・だと思うが。
時間は15分ぐらいだったけど、覚悟を決めて女医さんに返信。

30分ほど間があり、そう返信がきました。
やり取りは食事の約束の前日まで来ませんでした。

食事の前日に女医さんからLINE。

これは、終わりがきたか・・・
勘の鈍い自分でもわかる。
色白で美人で性格も素敵な方だけど、これは自分もよく考えた上でのこと。
私もすぐに返信した。

もちろん急に仕事などは入っていない。
これ以来、連絡が来ることはなかった。
こうして女医さんとはお別れとなりました。

でも何だかとてもすがすがしい気持ちで、落ち込んだりはしませんでした。
こればかりはご縁なので仕方のないこと。

お互い、気遣いをして言葉にせずとも暗黙のお別れ。
突然ブロックされたり、フェードアウトより全然きれいな最期。
ひさしぶりに大人同士の対応で、悲しくはない納得の別れでした。
よし、次からもがんばろう！と前向きに頑張れそうです。

次の日、
「おい、速攻で終わってるじゃないか（笑）」